戦後 80年代

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戦後〜80年代


戦後から1950年代に掛けて、
固形や粉末の即席カレーが各社から発売されました。
この頃は即席カレーの試行錯誤の時代で、
現代では見られないユニークな製品がありました。

1945年(昭和20年)にオリエンタルから発売された
「オリエンタル即席カレー」は、炒めた小麦粉にカレー粉を加えたものでした。
当時は終戦直後で娯楽の少ない時代でしたが、オリエンタルは
踊り、演奏、声帯模写、奇術、腹話術などを行なう芸人達を宣伝カーに乗せ、
全国を回りながらカレーを売っていました。

1950年(昭和25年)キンケイから発売された固形ルー
「キンケイミルクカレー」は、石鹸に似た形状だったので、
石鹸と間違えて使った人もいたそうです。
現在と同じような板状の固形ルーは、
同年にベルから発売された「ベルカレールウ」が初めてでした。

1954年(昭和29年) ヱスビーから発売された「ヱスビーモナカカレー」は、
粉末タイプのカレールーを最中の中に入れたもので、
最中ごとそのまま鍋に投入するというユニークな製品でした。


1960年代になると、即席カレーは固形タイプが一般的になりました。
家庭でも、カレー粉と小麦粉から作るより、
固形ルーを使って作ることが多くなりました。
1960〜70年代には各社から多くの固形ルーが発売され、
その中のいくつかの製品は現在でも販売されています。
また、この時代にはレトルトカレーも考案され、徐々に普及していきました。

1960年(昭和35年)ハウスから「ハウス印度 カレー」が発売され ました。

1960年(昭和35年)グリコから「グリコワンタッチカレー」が発売されました。
これまでの固形カレールーが非常に堅く、
使用するときに削る必要があったのに対し、
ワンタッチカレーは現在のものと同じように、
柔らかく溶かしやすい画期的な製品でした。

1963年(昭和38年)ハウスから「ハウスバーモントカレー」が発売されました。
リンゴとハチミツを使った子供でも食べられるマイルドな味が特徴で、
現在まで続く大ヒット商品になりました。

1964年(昭和38年)ヱスビーから「特製ヱスビーカレー」が発売されました。
「インド人もびっくり!」と言うテレビCMで話題になりました。

1966年(昭和41年)ヱスビーから「ゴールデンカレー」が発売されました。
これは今までの製品とは違い、スパイスの風味を効かせた本格派のカレーで、
値段も他の製品の倍くらいしました。

1968年(昭和43年)ハウスから「ジャワカレー」が発売されました。

1968年(昭和43年)大塚食品から世界初のレトルトカレー「ボンカレー」が
発売されました。
「3分間待つのだぞ」と言うテレビCMで話題になりました。
沖縄では現在でも当時とほぼ同じパッケージのボンカレーが販売されています。

1971年(昭和46年)ハウスからもレトルトカレー「ククレカレー」が
発売されました。

1978年(昭和53年)後に日本最大のカレーチェーンになるCoCo壱番屋の1号店が、
名古屋でオープンしました。


1980年代は空前のバブル景気のため、贅沢な風潮の時代でした。
この時代はグルメブームの時代でもありました。
和食やフランス料理などの高級料理店が、
テレビや雑誌にたびたび取り上げられるようになり、
「美味しんぼ(雁屋哲原作、花咲アキラ作画)」などの
料理漫画の連載が始まりました。

これまでの日本のカレーは庶民的で家庭的な料理と言うイメージがあったのですが、
この頃には高級化したカレーも作られるようになりました。
本格的なインド料理やタイ料理などのエスニック料理店も一般的になりました。
固形ルーやレトルトでも高級志向、本格志向のものが次々に発売されました。

グルメブームの一方で、この時代には激辛ブームもありました。
今までにない非常に辛いカレーを出す店が増えたほか、
レトルトなどでも激辛志向の新しい商品が作られました。

1980年(昭和55年)ヱスビーから高級カレー
「フォン・ド・ボー・ディナーカレー」が発売されました。
当初は缶詰でしたが、1982年(昭和57年)にはレトルトも発売されました。

1982年(昭和57年)全国学校栄養士協議会で1月22日の給食のメニューを
カレーにすることが決定され、全国の小中学校で一斉にカレー給食が出されました。
これを記念して1月22日は「カレーの日」に定められました。

1983(昭和58)ハウスから高級カレー「ザ・カリー」が発売されました。
固形ルーとペーストがセットになった製品でした。

1983年(昭和58年)ヱスビーから固型ルー「カレーの王子様」が発売されました。
日本初の幼児向けカレーでした。
1985年(昭和60年)にはレトルトも発売されました。

1986年(昭和61年)ヱスビーから「ムツゴロウの味覚王国」シリーズが
発売されました。
これはカレールーの他にいくつかのスパイスをセットにしたもので、
本格的なインドカレーの調理を手軽に楽しめる製品でした。
現在も同じ ような構成の「スパイスフェスタ」シ リーズが販売されています。

1986年(昭和61年)グリコから激辛志向のレトルトカレー「LEE」が
発売されました。
いくつかの辛さのレベルから選べるようになっていましたが、
基本的に全て辛口なので「甘口」「辛口」ではなく、
「辛さ×10倍」「辛さ×20倍」というように表記されていました。

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