アニス
<芳香性スパイス>
☆特徴☆
アニスはリコリス(甘草)に似た甘い芳香が特徴のスパイスです。
スターアニス(八角)の香りにも似ています。
辛味はほとんどありません。
アニスはセリ科の一年草です。
現在はスペイン、インド、パキスタン、イタリア、フランス、トルコ、エジプト、
イスラエル、アメリカなどで生産されています。
スパイスとして使用されるのは種子の部分です。
この種子を乾燥させたものをホールのまま、もしくは砕いて使用します。
☆歴史☆
アニスの原産地はエジプト、ギリシアなど地中海東部沿岸地域です。
アニスは古代エジプトや古代ギリシアでも使用されていました。
古代エジプトでは、紀元前4000年頃から王族や貴族のミイラの防腐剤として
アニスやクミンが使われていました。
また、アニスは薬としても用いられていました。
紀元前1552年頃に書かれた古代エジプトの医学書
「エーベルス・パピルス」にもアニスについての記載があります。
古代ギリシアでも薬草として使用されていました。
アニスがヨーロッパで栽培されるようになったのは、
フランスのシャルルマーニュ大帝(742〜814)が、
自らが作らせた植物園にアニスやフェンネルを栽培するよう命じたことが
はじまりと言われています。
日本への伝来は明治時 代になってからでした。
☆料理☆
インド料理ではカレーやスープに使われます。
西洋料理ではケーキ、クッキーなどの菓子類やスープなどに使用されます。
アニスを使ったリキュール類もあります。
また、アニスの葉をサラダに使うこともあります。
薬用としては健胃、駆風、去痰、催乳の効果があると言われています。
甘い香りが子供に好まれるので、子供向けの医薬品の香り付けにも使われています。
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